そもそもも、そも、四方山話⑥

カメラ機材はとても高額である。

カメラ本体のみならず、レンズ、編集用パソコン、三脚、照明器具、
それ以外にも、細かい物がたくさんあって、
撮影の用途によって、レンズだけでも1本ではとても足りない。

突然にこんな書き出しで始めてみたが、
軽自動車一台分くらいは、簡単に投資出来てしまうのが、カメラの世界だ。

そこまでの出費なくしては楽しめない訳では決してないのだが
値段=価値 であることは絶対にしてある訳で
やはり、どんどん良い物が欲しくなって、
結果、高額出費の「沼」へと身を沈めてゆく…
そんな心地良いようで心地悪い世界である(笑)

私の場合、衝撃の女性カメラマンとの出会いの時点で
カメラとレンズはとりあえず持っていた。
あと必要なものは、編集用のパソコン。そして新しいカメラも…
欲しい!欲しい!どうにかして新しいパソコンも、新しいカメラも欲しい!
完全に私的な物欲の暴走である。
(そこには少しだけ、同じ「女性」同じ「ママ」という立場で
「写真を撮る」という事に関して、負けたくないという気持ちが働いていたのはここだけの話w)
いやしかし、その物欲は、どうにかして満たしたい訳で、
その為の資金を、まずはどうやって工面しようかは頭の悩ませどころである。

もう少し若かったら、その辺のおじさんが買ってくれたかもしれないのに~!
などという、本当にしょうもない事を口にしたりしてみたところで
どうしようもない。と言いたいところだが、
あれ?そうでもないかもしれない…となったのが、私の脳みそである。

自分でも、自分の思考回路が本当に謎なのだが、
その時の私は、本当に、そうでもないかも…と思った。

実際のところ、その辺のおじさんが40歳手前の私に出費するとは思えないが、
私以外の「誰か」に買ってもらうことは可能なのではなかろうか。

今は便利な世の中になったもので、
とりあえずのお金がなくても、欲しいものを買うことが出来る。
まぁ、結局は支払わなければならないのだが
例えば24万円のパソコンを購入して、24回払いにすれば、毎月1万円を24回支払えば良いのである。
小学生でも計算出来てしまうくらい簡単な事だが、
例えばこの毎月の支払い分、誰かから撮影料を貰うことが出来れば
私は自腹を切らずに、欲しかったパソコンを手に入れる事が出来るわけだ。
待てよ、待てよ、
そのシステムなら、パソコンだけじゃなく、新しいカメラだって買えるじゃん!
私、天才!
という所まで考えが巡ってくると、もう、心の声ダダ洩れである。

「ギブ&テイク」
この言葉は昔から嫌いではない。
今回は自分の時間と技術をお金に変換する訳だが、
若い頃だって、若さや可愛さをお金や経験に変換して貰っていたのだから、システムは変わらない。

そう思ったら、出来ると思った。
もし上手くいかなかったとしても
毎月1万円くらいは自由に出来る仕事は別にあるのだから、どうにでもなる。
とにかくやってみなくちゃわからないのだから、やってみたら良いのだ。

自分が今まで撮ってきた写真たち、
自分が残したいと思った、子供たちの瞬間、
あったらいいなと思っていたサービス、
そゆの、全部ひっくるめて、
きっと、「誰か」の想いに届くはずだ。

自分の感覚で「こうしたい」と思うこと、それ以上に大切な事はないんだと思う。
自分が求めていることは、きっと誰かも足りないと思っていて、あったら良いなと思っていて、
その対象が多ければ、大衆サービスとして広まるだろうし、
その対象が限定的であれば、特異分野としての価値を付ければいい。

資格があったほうが良いかも…と思ったこともあったが、
そもそもカメラ業界の資格なんて、各協会のものでしかないし、
そこにしか価値を見出せないお客様は、そゆ方に任せれば良いわけで、
資格を取るためにかかる投資分、お客様の撮影代を下げたほうが、私らしい。
というか、私だったらそのほうが嬉しい。
私の写真を、純粋に良いと思ってくれる方とお仕事がしたいし
どうせやるなら、協会などにも縛られずに、自由がいい。そう思った。

カメラマンという仕事を、自分の職業にする。
そんな事は果たして可能なのだろうか?
いや、そもそも、欲しかった物が買えればいいのだから、あまり難しくしても仕方がない。
やってみれば、何かしらの「答え」はきっと出るはずである。

つづく

 

 

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